理学療法学
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呼吸介助手技が肺気量分画に与える影響
伊橋 光二齋藤 昭彦八幡 純治伊藤 直栄
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1989 年 16 巻 4 号 p. 267-272

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抄録
呼吸介助手技は換気量を増大させる肺理学療法の最も基本となる手技である。この呼吸介助手技を行った場合に実際に肺気量分画がどのように変化するのか健常青年を対象に検討した。
1. 呼吸介助手技により体位,介助部位に関係なく一回換気量が約2倍に増加した。
2. 呼吸介助手技により胸郭が絞り込まれ機能的残気量が減少した。
3. 一回換気量の増加は,安静呼気位を越えた呼気介助による予備呼気量の低下が主である。
4. 半数の例では予備吸気量が減少しており,胸郭の柔軟性による反発拡張による安静吸気位を越えた吸気による一回換気量の増加も生じている。
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© 1989 公益社団法人 日本理学療法士協会
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