理学療法学
Online ISSN : 2189-602X
Print ISSN : 0289-3770
ISSN-L : 0289-3770
平成22年度研究助成報告書
THA前後における中殿筋と大殿筋の筋断面積の回復とJOA Hip Scoreとの関連
―CTを用いて―
勝木 員子相澤 純也磯崎 弘司神野 哲也森田 定雄
著者情報
ジャーナル フリー

2012 年 39 巻 2 号 p. 122-123

詳細
抄録
【目的】THA前後の中殿筋および大殿筋の筋断面積の回復とJOA Hip Scoreの関連について明らかにすること。【方法】初回片側THAを施行した女性患者9名を対象とし,非術側臼蓋上縁レベルで術前後の中殿筋および大殿筋の筋断面積を測定した。股関節の機能評価にはJOA Hip Scoreを用いた。術前後の筋断面積,JOA Hip Score得点の変化および筋断面積とJOA Hip Scoreとの関連を検討した。【結果】THA前後の比較では非術側中殿筋および両側大殿筋の筋断面積,JOA Hip Scoreの「歩行能力」,「立ち仕事」,「しゃがみこみ・立ち上がり」,「日常生活動作合計」の得点に有意差な改善が認められた。筋断面積とJOA Hip Scoreとの比較では,術前の中殿筋の断面積と「外転可動域」,術後の中殿筋の筋断面積と「外転可動域」に正の相関がみられた。【結論】中殿筋と大殿筋の禁断面積を比較すると,術後3〜6ヵ月の時点では中殿筋の筋断面積の回復が遅延すること,術後の中殿筋の筋断面積と股関節外転可動域に相関関係があることが示唆された。
著者関連情報
© 2012 公益社団法人 日本理学療法士協会
前の記事 次の記事
feedback
Top