理学療法学
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夜間痛を合併した肩関節周囲炎の臨床的特徴
赤羽根 良和永田 敏貢齊藤 正佳篠田 光俊
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論文ID: 11080

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抄録

【目的】肩関節周囲炎に続発する夜間痛の臨床的特徴を明らかにするため,非夜間痛群,夜間炎症群,夜間拘縮群で比較検討した。【対象】対象は肩関節周囲炎100 例であった。対象の肩関節X 線正面像からAHI,HHD,AHI/HHD 比,GHA を測定し,肩関節可動域は屈曲,外旋,内旋角度を測定し,それぞれで比較した。【結果】AHI,HHD,肩関節屈曲可動域は3 群間で有意差を認めなかった。非夜間痛群と比較して夜間拘縮群は外・内旋域が減少し,GHA が増大していた。また,非夜間痛群と比較して夜間炎症群はAHI/HHD 比が減少し,GHA が増大していた。夜間炎症群と比較して夜間拘縮群はGHA が増大していた。【結論】夜間炎症群および夜間拘縮群は肩甲骨が下方回旋位となっていた。また,夜間痛の発症が炎症を起因とした場合は,肩関節可動域の回旋域が比較的保たれていた。しかし,拘縮を起因とした場合は,肩関節の回旋可動域が減少することがわかった。

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