論文ID: 11563
【目的】訪問リハビリテーション(以下,訪問リハ)従事者に対して,病状変化の気づきに関連するアセスメント能力の向上を図るための介入を行い,その長期的効果について明らかにする。【方法】訪問リハ従事者33 名に対し,「内科系疾患の病状理解と全身管理」および「基本的生命活動所見(以下,SPE)の評価と解釈」に関する介入を実施した。介入効果の検討には,自己研鑽時間などの変化,アセスメントの知識や実施の改善度,病状変化の気づき経験,SPE 項目の選択や実施などに関する主観的評価を用い,介入前,介入後6 ヵ月,介入後1 年の時期に評価した。【結果】介入後6 ヵ月,介入後1 年での自己研鑽時間,SPE 項目の知識の程度や実施の頻度は改善した。また,利用者の病状変化の気づき経験は増加し,主観的評価も改善した。【結論】本研究の介入は,対象者の自己研鑽時間やアセスメント能力の向上,利用者の病状変化の気づき経験の増加などに寄与し,長期的な効果をもたらす。