理学療法学
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腰椎椎間板ヘルニア患者の罹患側および非罹患側における傍脊柱筋断面積の比較
井上 大輔堀田 旭惠飛須 俊彦井関 雅紀
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論文ID: 12120

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抄録

【目的】腰椎椎間板ヘルニア患者における傍脊柱筋の筋断面積を測定し,ヘルニアが存在する罹患高位と傍脊柱筋に生じる筋萎縮との関連性を明らかにする。【方法】対象は片側性の神経根障害を有する単椎間の腰椎椎間板ヘルニア患者54 名であった。MRI 上にて罹患側および非罹患側の多裂筋,脊柱起立筋,大腰筋,腰方形筋を同定し筋断面積を測定した。L1 からL5 の下位椎体終板,L5 からS1 の上位椎体終板のスライスを用い,各スライスにて罹患側および非罹患側の筋断面積を比較検討した。【結果】罹患高位がL4–5患者ではL4・L5・S1 のスライスにて,L5–S1 患者ではL5・S1 のスライスにて,罹患側の多裂筋の筋断面積が低値であった。他の筋ではすべてのスライスにて有意差は認められなかった。【結論】片側性の神経根障害を有する単椎間の腰椎椎間板ヘルニア患者では罹患高位のみならず,その隣接椎体に位置する多裂筋にも萎縮が生じる可能性が示唆された。

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