理学療法学
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歩行可能な脳性麻痺患者の股関節筋解離術後のEdinburgh Visual Gait Scoreの変化
脇 遼太朗 楠本 泰士高橋 克弥加藤 愛理
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論文ID: 12292

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抄録

【目的】股関節筋解離術前後の歩行パターンの変化をEdinburgh Visual Gait Score(以下,EVGS)を用いて明らかにすることとした。【方法】対象は股関節筋解離術を施行したGross Motor Function Classification System(以下,GMFCS)レベルI・IIの脳性麻痺患者16名とし,手術前と退院時にEVGSの評価を行い,合計・各関節・各項目のスコアを対応のあるt検定,χ2検定にて検討した。【結果】手術前の総EVGSスコアは28.9±7.4点だったのに対し,退院時は18.5±8.0点と有意に改善が見られた。各関節の変化では全ての関節で有意な変化が見られた。【結論】GMFCSレベルI・IIの脳性麻痺患者では,股関節筋解離術と術後早期の理学療法介入によって,歩行パターンが術後9週において有意に改善した。また,股関節筋解離術後に理学療法介入を行う際は,股関節のみに注目するのではなく,全体的な歩行パターンの変化を考慮する必要があると考えられる。

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