理学療法学
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腰部脊柱管狭窄症患者に対する筋力強化・有酸素運動の併用による効果
—多機関共同無作為化比較試験—
石田 和宏 東 裕一対馬 栄輝加藤 浩峯玉 賢和三上 紘史葉 清規小林 凌竹内 雄一有原 裕貴杉澤 裕之田中 康明上原 徹宮城島 一史森 大森木 研登古谷 英孝前田 健太郎
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論文ID: 12492

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抄録

【目的】腰部脊柱管狭窄症(Lumbar Spinal Stenosis:以下,LSS)患者における筋力強化と有酸素運動の併用の有効性を調査することである。【方法】LSS患者をストレッチ群32例,それに加えて筋力強化・有酸素運動を行った複合群31例にランダム化割り付けした。介入は2ヶ月間,週1回の通院とホームエクササイズとした。検討項目は,腰痛・下肢痛・しびれの程度,Oswestry Disability Index(以下,ODI)Score,LSS症状・生活の質(Quality of Life:以下,QOL)スケールなどとした。【結果】複合群はストレッチ群と比較し,腰痛・下肢痛・しびれの程度,ODI Score,LSS症状・QOLスケールにおいて顕著な効果を認めなかった。補足的な分析における時間の主効果では,腰痛,しびれ,LSS症状スケールにおいて両群共に有意な改善を示し,複合群では下肢痛の改善も良好であった。【結論】LSS患者に対する筋力強化・有酸素運動の併用による明らかな有効性を認めなかった。経時的な変化では,筋力強化・有酸素運動の併用の有無に関係なく,効果を認めた項目が複数存在した。

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