2026 年 23 巻 p. 21-32
障害者の就労を実践するシェルタードワークショップは、世界各国、特に先進国において、構造的な課題を抱えている。国内に目を向けると、シェルタードワークショップに該当する就労継続支援B型事業所がその圧倒的多数を占めるが、これらは労働関連法の適用除外下に置かれている。その結果、訓練という名目のもと、低い工賃水準に留まり、障害者の経済的自立を阻害し、公的支援への恒常的な依存構造を生み出している。さらに、本来期待されている開かれた労働市場への過渡的ステップとしての機能が滞り、障害者の長期滞留を招いている点が深刻な問題として指摘されている。国際的な視点では、国連の障害者権利委員会が2022年に発出した一般的意見第8号が、シェルタードワークショップのあり方に強い警鐘を鳴らしている。しかし、シェルタードワークショップの安易な廃止を求める二択モデルは、現行制度が担う特に重度障害者に対するセーフティーネットとしての機能消失という潜在的リスクを内包する。本稿は、これら複合的な課題に対し、拙速な廃止論に終始するのではなく、シェルタードワークショップの質の向上と構造的転換を目指す、具体的な政策論議の必要性を提示する。