イノベーション・マネジメント
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論文
ギャンブル広告による青少年への影響についての研究展望
田中 洋天野 恵美子
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2026 年 23 巻 p. 33-48

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抄録

違法なオンラインカジノの蔓延や若者のギャンブル依存症の増加が社会問題となる一方で、日本初のカジノ開業に向けた準備が進んでいる。カジノ開業に際しては、青少年の健全育成や依存症防止の観点から、カジノ施設への入場が禁止されている20歳未満の者、既にギャンブル依存症等の問題を抱えている者をギャンブル行為へと誘引するおそれのある広告やマーケティングから適切に保護することが重要な政策課題の一つとなっている。健康への悪影響が広く認識され、未成年者に対する広告やマーケティングが厳しく規制されてきたアルコールやたばこと異なり、カジノを含むギャンブルの広告やマーケティングと脆弱な消費者(20歳未満の青少年や既にギャンブル問題を抱えている、もしくはギャンブル問題を抱えるリスクが高い成人等)との接触、それらが及ぼす影響等に関する研究は日本のマーケティングの領域において十分に蓄積されてこなかった。

本研究の目的は、カジノを含むギャンブルの広告と青少年の接触、それらが青少年等に与えうる影響について海外の研究をレビューし、脆弱な消費者を適切に保護するための広告規制に示唆を得ることにある。

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© 2026 法政大学イノベーション・マネジメント研究センター
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