理学療法科学
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研究論文
デジタル画像上の角度測定における 検者間・検者内信頼性
対馬 栄輝石田 水里NENCHEV DRAGOMIR N
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2003 年 18 巻 3 号 p. 167-171

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抄録

本稿の目的は,デジタルビデオカメラで写した角度計の角度測定を行うときの検者間・検者内信頼性を検討することである。デジタルビデオカメラで様々に位置や角度を変えた角度計を撮影し,パソコンに取り込んだ。検者6名がパソコン用グラフィックスソフトを用いて角度計の角度を測る。得られたデータの検者内・検者間信頼性を検討した。一般化可能性理論に基づいて一般化可能性係数(Generalizability coefficient;G)を求め,高い信頼性を保証できる検者数または繰り返し測定数の条件を探索した。信頼性係数の結果は,検者間信頼性が小さい値を示し,検者内信頼性は経験者が比較的高い信頼性となった。また95%信頼区間の下限は,十分な信頼性を満たしているとはいい難かった。一般化可能性係数G≧0.9を満たす最低の条件は,1人の検者で1回測定したときであった。また,G≧0.95を満たす最低条件は1名の検者で3回以上測定したとき,または2名以上の検者で1回測定したときであった。この条件に従えば,デジタルビデオカメラの画像から関節角度を測定するときの検者内・検者間信頼性は問題とならないことがわかった。

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© 2003 by the Society of Physical Therapy Science
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