理学療法科学
Online ISSN : 2434-2807
Print ISSN : 1341-1667
研究論文
Functional Reach Testに影響を与える因子
─身長,年齢,足底圧中心点,体幹前傾角度および歩行速度による検証─
前岡 浩金井 秀作坂口 顕鵜崎 智史川原 由紀小野 武也
著者情報
ジャーナル フリー

2006 年 21 巻 2 号 p. 197-200

詳細
抄録

本研究の目的はFRT距離に影響を与えていると考えられている項目を抽出し,身長,年齢,左右のCOPの前後長,体幹前傾角度,歩行速度のそれぞれの関係を検証した。重回帰分析によるFRT距離の予測検定では,標準化重回帰係数 βにて身長と体幹前傾角度のみ有意な変数を得られた。また,左右足によるCOP前後長の比較では有意な相関がみられた。よってバランス能力の評価として実施する場合,身長による正規化の必要性を示唆している。加えて前方リーチ動作に伴う運動戦略において股関節の運動である体幹の前傾能力が重要であることも判明した。また,そのCOPの結果から利き足等左右側の影響をうかがうことはできなかった。

著者関連情報
© 2006 by the Society of Physical Therapy Science
前の記事
feedback
Top