抄録
この研究の目的は,高齢期におけるライフスタイルと運動能力および生活機能の関連を明らかにすることである。測定に参加したのは奄美大島笠利町在住の高齢男女116名(平均年齢:78.1歳)で,ライフスタイルに関する22項目,運動能力に関する3項目,生活機能に関する13項目について調査,測定をした。分析の結果,ライフスタイルと運動能力,生活機能,主観的健康感とは相互に有意な関連が認められた。この結果は,ライフスタイルは運動能力や生活機能に規定されているとともにライフスタイルの改善が高齢期における運動能力や生活機能の低下を予防し,サクセスフル・エイジングの促進につながることを示唆している。