抄録
脳卒中の機能障害は多岐に渡るが,本稿では脳卒中の中核的機能障害である運動麻痺と痙縮に的を絞り,それらのとらえ方と評価法について検討する。運動麻痺についてはブルンストロームによる片麻痺の回復段階と脳卒中機能障害評価法(Stroke Impairment Assessment Set, SIAS)の麻痺側運動機能評価,痙縮についてはModified Ashworth ScaleとModified Tardieu Scaleを対比して検討する。また,脳卒中患者のバランス能力評価についても筆者らの研究結果も含めながら検討する。