2008 年 23 巻 2 号 p. 183-187
本研究の目的は,立位・膝立ち位にて2種類のリーチ動作を行わせ,肢位や施行方法の違いによる筋電図学的変化について検討していくことである。対象は整形外科的疾患の既住のない健常成人11名とし,立位・膝立ち位それぞれにて2つのパターンでの前方リーチ動作を行わせ,その時の大殿筋,大腿二頭筋,腹直筋,脊柱起立筋の筋活動とリーチ距離を測定した。実験の結果から,膝立ち位では立位と比べ大腿二頭筋の筋活動の割合の増加がみられた。また,リーチ動作を2つのパターンで行うことにより,筋活動に変化が表れたことから,臨床において特定の筋をより強調した形での動作が可能になるのではないかと考えている。