理学療法科学
Online ISSN : 2434-2807
Print ISSN : 1341-1667
原著
背もたれの高さが安楽座位における臀部ずれ力に及ぼす影響
小原 謙一新小田 幸一江口 淳子渡邉 進藤田 大介西本 哲也
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2008 年 23 巻 3 号 p. 403-406

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抄録
〔目的〕本研究は,背もたれの高さが安楽座位時の臀部ずれ力に及ぼす影響を検討することを目的として行った。〔対象〕対象は,健常成人男性13名(年齢:21.3±2.4歳)であった。〔方法〕床反力計を用いて座位時に臀部にかかるずれ力を測定した。形態学的な影響を考慮し,測定したずれ力を各対象者の体重で除した値を採用した。測定肢位は,床反力計上に殿部,床反力計外に下肢を置いた長座位とした。背もたれの代わりとして床反力計上に接しないように横方向に設置した平行棒にもたれさせた。実験は,背もたれ(平行棒)の高さを調節した2条件(床面から46 cmと49 cm)で行った。〔結果〕結果を背もたれ高別にみると,46 cmでは0.83±0.27 [N/kg],49 cmでは0.71±0.25 [N/kg]であり,2条件間に有意差が認められた(p=0.014)。〔結語〕本研究結果から,背もたれの高さが高い方が臀部ずれ力は小さくなることが示された。
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© 2008 by the Society of Physical Therapy Science
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