2008 年 23 巻 6 号 p. 811-815
[目的]高齢者女性の身体組成と身体機能との関連を検討した。[対象]地域在住の高齢者女性26名(68.2±5.4歳)である。[方法]身体組成(骨格筋量および脂肪量)および身体機能(握力,大腿四頭筋筋力,足把持力,周径,片脚立ち保持時間,歩行速度)を測定し,ピアソンの相関係数を求めて検討した。[結果]骨格筋量と上・下肢筋力との間に相関関係が認められた。一方,骨格筋量と片脚立ち保持時間や歩行速度との間には有意な相関が認められなかった。[結語]身体組成計より得られる骨格筋量は,高齢者女性においても筋力を反映する可能性が示された。しかしながら,筋力以外の影響要因が含まれる平衡機能や歩行能力との間には関連を示さないことが推察された。