抄録
〔目的〕座位足開閉テストが高齢者の転倒予測の一指標として応用可能か否かについて検討した。〔対象〕当院外来高齢者75名(男性12名,女性63名:平均年齢78.3±5.3歳)で,過去1年間の転倒の有無により転倒経験のある者(以下転倒群)と転倒経験のない者(以下非転倒群)に分けた。〔方法〕座位足開閉テストは,両群とも1回の練習後,30秒以上の間隔で2回実施し,最大値を施行回数として採用した。〔結果〕非転倒群と比較して転倒群で施行回数の有意な減少を認めた。〔結語〕座位足開閉テストが高齢者の転倒予測の一指標として応用できる可能性がある。