理学療法科学
Online ISSN : 2434-2807
Print ISSN : 1341-1667
原著
関節拘縮発生予防を目的とした超音波療法の効果
─ラット足関節ギプス固定モデルを用いたトレッドミル走行での検討─
田坂 厚志沖 貞明田中 聡島谷 康司長谷川 正哉金井 秀作小野 武也大塚 彰坂口 顕
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2009 年 24 巻 4 号 p. 577-580

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抄録

〔目的〕超音波療法の客観的な有効性を明らかにするために,動物実験を行った。〔対象〕実験には10週齢の雌Wistar系ラットを16匹用いた。〔方法〕右足関節をギプス固定し,1日1回固定を除去して超音波照射後にトレッドミルで走行を行わせる超音波群(8匹)と1日1回固定を除去し超音波を照射せずにトレッドミル走行を行わせる対照群(8匹)の2群に分けた。〔結果〕個々のラットにおける実験開始前と実験開始1週間後の足関節背屈角度の変化をもって2群を比較したところ,超音波群では42.5±6.0度,対照群では51.2±11.7度となり,超音波群は角度変化が有意に少なかった。〔結語〕関節拘縮発生抑制効果に関する超音波の有効性が確認できた。

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© 2009 by the Society of Physical Therapy Science
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