理学療法科学
Online ISSN : 2434-2807
Print ISSN : 1341-1667
原著
骨盤骨折患者に対する骨接合術後早期からの内外転筋力強化運動の効果
久保田 雅史小久保 安朗佐々木 伸一嶋田 誠一郎北出 一平松村 真裕美亀井 健太北野 真弓野々山 忠芳鯉江 祐介松尾 英明成瀬 廣亮小林 茂馬場 久敏
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2009 年 24 巻 6 号 p. 873-878

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抄録

〔目的〕本研究の目的は,術後早期から股関節内外転筋力強化運動を重点的に行うことで,退院時の歩容に影響があるかを明らかにすることとした。〔方法〕対象は2005年1月から2007年12月までの期間で骨盤骨折を受傷し,当院にて骨接合術を施行した12例とした。術後2週目より骨折側の筋力強化を開始した6例を標準リハ群,術後2-3日後より筋力強化を開始した6例を早期リハ群とした。全荷重可能となった退院時に三次元動作解析装置を用いて歩行解析を行い,群間における歩行速度,歩幅,ケイデンス,股関節外転モーメントを比較した。〔結果〕歩行速度,歩幅,ケイデンスは群間に有意差は見られなかったが,早期リハ群の立脚期股関節外転モーメントは標準リハ群と比較して有意に高値を示していた。〔結語〕本研究の結果より,術後早期からの股関節内外転筋力強化運動によって退院時の歩行能力が改善される可能性が示された。

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© 2009 by the Society of Physical Therapy Science
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