理学療法科学
Online ISSN : 2434-2807
Print ISSN : 1341-1667
原著
2型糖尿病患者の運動習慣に影響を与える日常の行動特性に関する調査
廣瀬 昇松尾 洋平野 正広薄 直宏丸山 仁司橋本 尚武
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2011 年 26 巻 1 号 p. 143-147

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抄録

〔目的〕2型糖尿病患者の運動習慣の有無が日常生活活動パターンやその行動の選択にどのような影響を与えるのかについて調査を実施した。〔対象〕外来通院をする2型糖尿病患者48症例。〔方法〕身体活動量質問紙票からは日常生活の活動時間数を,歩数計からは総エネルギー消費量,歩数量,活動時間数,歩行時間数,強度の強い運動時間数を算出し,その調査から運動習慣の関連する因子を抽出した。〔結果〕運動習慣に影響を与える促進因子は,日常の3 METs以下の身体活動時間,歩数量,意図的に実施した運動時間の3因子に関連が見られた。〔結語〕2型糖尿病患者が運動習慣を有することは,平地歩行などの低強度な運動を日常から行う機会により与えられ,2型糖尿病罹患者の合併症を併発しうる脂質因子に影響を及ぼすことが示唆された。

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© 2011 by the Society of Physical Therapy Science
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