理学療法科学
Online ISSN : 2434-2807
Print ISSN : 1341-1667
原著
座位両足開閉ステッピングテストの考案と作成
─測定値の信頼性について─
小林 薰丸山 仁司柊 幸伸
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2012 年 27 巻 2 号 p. 109-114

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抄録
〔目的〕我々は,「座位両足開閉ステッピングテスト」を考案し,測定時間の決定および測定値の信頼性について検討した.〔対象〕測定時間の決定(研究Ⅰ)は,若年者48名(男性24名,女性24名)を対象とした.検者内・検者間信頼性(研究Ⅱ)は,検者A,Bの2名とし,対象は若年者10名(男性4名,女性6名)とした.〔方法〕研究Ⅰは,測定時間5,10,15,20秒間とし,1回ずつ測定したのち,同様の手順で再度測定を実施した.研究Ⅱは,測定時間を10秒間とし,検者A,Bともに2回ずつ測定した.〔結果〕研究Ⅰの級内相関係数(ICC)(1.1)は,5,10,15,20秒間の順に0.66,0.78,0.78,0.71であった.研究ⅡのICC(1.1)は,検者A,Bでそれぞれ0.90,0.92であり,ICC(2.1)(3.1)はともに0.96であった.検者内・検者間ともに系統誤差は認められなかった.〔結語〕測定時間を10秒間とすると,検者内・検者間信頼性がよく,安定した測定値が得られることが明らかとなった.
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© 2012 by the Society of Physical Therapy Science
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