抄録
〔目的〕維持期脳卒中患者に対して歩行感覚提示装置を用いた歩行トレーニングを行い,その効果の持続性を検討した.〔対象〕発症から12ヶ月以上を経過した脳卒中患者7名(平均年齢61.1歳)とした.〔方法〕週3回4週間の歩行感覚提示装置を用いた歩行トレーニングを行い,測定された歩行速度,TUG,下肢筋力を介入後と介入前,介入1ヶ月後,介入4ヶ月後で比較した.〔結果〕介入前と比べて介入後では歩行速度,TUGで有意差が認められたが,介入後に比べて介入1ヶ月後,介入4ヶ月後では歩行速度,TUG,下肢筋力ともに有意差は認められなかった.〔結語〕歩行感覚提示装置を用いた歩行トレーニングの効果の持続性が示された.