抄録
〔目的〕野球選手の傷害予防策を構築するため,大学野球部員の肩甲骨位置,および肩甲骨位置と肩関節内外旋筋力との関係を明らかにすることである.〔対象〕大学野球部員29名,大学サッカー部員14名,一般大学生12名.〔方法〕野球部員の肩甲骨位置は,肩甲骨挙上/下制と肩甲骨回旋について測定し,サッカー部員,一般大学生と比較した.次に全対象者を肩甲骨位置により挙上/下制の別,回旋の上方/下方の別の基準で群分けし,群間で肩関節内外旋筋力を比較した.〔結果〕野球部員の肩甲骨位置は,一般大学生と比較し下制位にあった.肩甲骨挙上群の肩関節外旋筋力が他の群と比較し有意に高かったが,肩甲骨回旋との相互関係は認めなかった.〔結語〕静止立位での肩甲骨位置の変化が,肩関節外旋筋の筋出力に影響することが示唆された.