抄録
〔目的〕片脚立位時における足関節肢位の変化が下肢,骨盤,胸郭にどのような変化を起こすかを検討し,理学療法評価の一助とすることである.〔対象〕健常成人男性40名とした.〔方法〕三次元解析装置を用い,10°の斜面台にて足関節回内,背屈,回外,底屈と通常肢位の計5条件にて片脚立位を行い,骨盤,胸郭,下肢三関節の角度変化を検討した.〔結果〕前額面上では,回内と回外で有意差がみられた.水平面上では,回内,背屈間で同様の変化を回外,底屈間でも同様の変化が起きた.〔結語〕足関節肢位変化により,前額面上では支持基底面変化による姿勢制御が起き,水平面上では股関節,骨盤で角度変化が起きた.