抄録
〔目的〕理学療法学生が臨床実習において,どのようなコミュニケーション技術を体験しているのか明らかにすることを目的とした.〔対象〕K専門学校理学療法学科生102人とした.〔方法〕コミュニケーション成立要因,不成立要因,改善点について自由記述形式のアンケート調査を実施した.分析は,Burnardの内容分析手法を用いた.〔結果〕学生が体験しているコミュニケーション成立の要因は,送り手である学生側の自分の態度,受け手である患者側の状況,そしてメッセージやチャンネルに関連する話題,話し方,非言語的コミュニケーション,時間の共有のカテゴリに分類できた.〔結語〕臨床実習で体験しているコミュニケーション技術を参考に,学生のコミュニケーション技術の学習支援の方向を具体化することは有用である.