理学療法科学
Online ISSN : 2434-2807
Print ISSN : 1341-1667
原 著
腹部外科手術後症例に対する経皮的電気刺激治療の効果
―無作為化比較試験による検討―
徳田 光紀田平 一行増田 崇西和田 敬庄本 康治
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2013 年 28 巻 4 号 p. 415-421

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抄録
〔目的〕腹部外科手術後症例に対する経皮的電気刺激治療(TENS)の疼痛の程度,肺活量(VC),咳嗽時最大呼気流量(CPF)への影響を検討すること.〔対象〕腹部外科手術後症例35名とした.〔方法〕コントロール群,プラセボ群,TENS群の3群に無作為に割り付けられた対象者に,各介入を術後1日目から3日目まで1日60分ずつ実施した.術前にVC,CPF,術後3日目に介入前,中,後に疼痛の程度とVC,CPFを評価した.〔結果〕TENS群ではコントロール群やプラセボ群よりも,介入中と介入後で有意な疼痛軽減とVC,CPFの改善を認めた.特にTENS介入中では,疼痛軽減とVCおよびCPFの改善の程度が顕著であった.〔結語〕腹部外科手術後症例に対するTENSは,鎮痛およびVCとCPFの改善に効果的に作用する.
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© 2013 by the Society of Physical Therapy Science
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