抄録
〔目的〕片脚着地動作における接地前の足関節周囲筋活動と接地時の足関節肢位との関係を調べることとした.〔対象〕健常者9名18脚とした.〔方法〕30 cm台からの片脚動作中の足関節背屈および内反角度と,長腓骨筋(PL),前脛骨筋(TA),腓腹筋内側頭(GM)の筋活動を記録した.得られた計測値から接地前100 ms間の各筋電積分値と,足関節の底背屈筋,内外反筋活動比を算出した.〔結果]TAの接地前筋活動と接地時の大きな内反角度との間に,GMの接地前筋活動と接地時の足関節背屈角度との間に,また,PL,GMに対するTAの相対的な筋活動と接地時の内反角度との間にそれぞれ有意な正の相関を認めた.〔結語〕着地動作における接地前の足関節周囲筋活動量と筋活動比は接地時の足関節肢位に関連することが示唆された.