抄録
〔目的〕頸部屈曲時における頭部角度の違いが随意的咳嗽力へ及ぼす影響を検討すること.〔対象〕健常成人女性15名.〔方法〕頭部角度は屈曲位,中間位,伸展位の3条件とし,頸部角度を30°屈曲位に統一した.各条件において咳嗽時最大呼気流速(cough peak flow:CPF),最長発声持続時間(maximum phonation time:MPT)を測定し,条件間で比較した.〔結果〕条件間でCPF,MPTともに有意差は見られなかった.頭部屈曲位では有意でないものの他の2条件に比べCPFが低かった.頭部伸展位では,CPFとMPTに相関が認められた.〔結語〕誤嚥予防肢位としての頸部屈曲時の咳嗽力は,頭部角度によって影響を受ける可能性が示唆された.