抄録
〔目的〕在宅における高齢心不全患者の運動実施状況を調査し,有効な運動指導方法を考案するための参考資料とすること.〔対象〕入院中に運動指導を受けた75歳以上の心不全患者93名.〔方法〕郵送によるアンケート調査により,回答の得られた分析対象54名における運動の行動変容ステージ,運動の必要性の認識,運動を行う上での問題点,医療・介護サービスの利用状況,健康関連QOLについて分析した.〔結果〕分析対象者の77%が運動の必要性を認識し,64%が運動を行っていたが,運動内容には具体的な指導は十分に反映されていなかった.〔結語〕高齢心不全患者においては,退院後も身体状況の変化に応じた運動内容の見直しが必要である.