2013 年 28 巻 6 号 p. 795-799
〔目的〕本研究の目的は,骨盤ローリングテストの検者内・検者間信頼性,および健常者における寛骨非対称アライメント検出の可否を明示することとした.〔対象〕対象者は19-21歳の健常者10名とした.〔方法〕背臥位の被検者に対し2人の検者と2人の測定補助者が骨盤傾斜測定器を用いて骨盤ローリングテストを行い,左右の骨盤傾斜角度を測定した.〔結果〕本テストの検者内信頼性についてはICC(1,4)が0.97-0.99,検者間信頼性についてはICC(2,2)が0.60を示した.また,左右の骨盤傾斜に関して有意差を検出した.〔結語〕骨盤ローリングテストは信頼性を有し,左右差の検出が可能であり,臨床で幅広く活用できる簡便かつ正確な寛骨アライメント測定法である.