抄録
〔目的〕脳卒中患者と非脳卒中患者における上肢支持のないバランス能力の違いについて検討した.〔対象〕杖または独歩にて歩行が自立している者のうち,一側性の脳卒中の既往があり,下肢に運動麻痺を有する者28名,および脳卒中の既往がなく,下肢に著明な左右差を認めない者76名を本研究の対象とした.〔方法〕対象を脳卒中群と非脳卒中群に分け,Berg balance scale(BBS)の成績を歩行自立度別に群間比較した.〔結果〕独歩レベルの者では2群間の差は小さかったが,杖歩行レベルの者では非脳卒中群のほうが脳卒中群よりも良好であった.〔結語〕杖歩行レベルの脳卒中患者は,非脳卒中患者に比べ,上肢支持のないバランス能力が低かった.