2014 年 29 巻 3 号 p. 459-462
〔目的〕膝前十字靱帯(ACL)再建における手術前スクワット時ハムストリングス筋活動量と手術6ヵ月後大腿四頭筋筋力の関連性を検討することとした.〔対象〕解剖学的2重束ACL再建術を施行された患者12名とした.〔方法〕手術前スクワットのハムストリングス筋活動量と手術6ヵ月後大腿四頭筋筋力体重比を測定し,これらの間の相関を求めた.〔結果〕手術前スクワット時ハムストリングス筋活動量と手術6ヵ月後大腿四頭筋筋力体重比に負の相関が認められた.〔結語〕ACL再建術を施行された患者において,スクワット時のハムストリングス筋活動が高い者は,ACL再建術後急性期にリスク管理上良好なCKCによる動作が行われているにもかかわらず,その後の大腿四頭筋筋力が低いことを示唆している.