抄録
〔目的〕慢性期脳梗塞片麻痺患者に対する油圧制動継手付短下肢装具と下腿三頭筋トレーニングの併用が歩行能力に与える影響を調べることである.〔対象〕77歳の男性で発症後10年経過した脳梗塞左片麻痺患者であった.〔方法〕装具の即時効果,および装具と下腿三頭筋トレーニングの併用効果を,10 m歩行試験と6分間歩行試験で検証した.下腿三頭筋トレーニングの期間は3ヵ月間とした.〔結果〕油圧制動継手付短下肢装具は歩容,最大歩行速度と6分間歩行距離を即時的に改善させ,装具と下腿三頭筋トレーニングの併用は最大歩行速度と最大歩幅の改善に有効であった.〔結語〕油圧制動継手付短下肢装具と下腿三頭筋トレーニングの併用は,歩行能力の改善に有効であった.