2014 年 29 巻 4 号 p. 573-576
〔目的〕筋収縮形態別に最大筋力の発揮に有効な視覚フィードバック(VF)提示方法を検討することである.〔対象〕健常成人14名とした.〔方法〕数値およびグラフの提示による2つのVF条件下で,等尺性および等速性膝伸展筋力を測定し,VFなしで測定した筋力からの変化率で比較した.次いで,変化率と自覚的な筋力発揮のしやすさとの関連性も分析した.〔結果〕等尺性運動ではグラフによるVFの効果が大きかったが,等速性運動では両VFの間に有意差がなかった.筋力を発揮しやすいVFと筋力変化率の間には関連性がみられなかった.〔結語〕等尺性収縮による最大筋力測定には,グラフによるVFが効果的であることが示唆された.