理学療法科学
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Print ISSN : 1341-1667
症例研究
内的リズム形成課題により歩行継続時のすくみ足の改善を示した進行期パーキンソン病患者の1症例
村部 義哉木村 大輔平松 佑一加藤 丈博上原 信太郎松木 明好陣内 裕成
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2014 年 29 巻 4 号 p. 651-657

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抄録

〔目的〕内的リズム形成を目的とした運動療法による,パーキンソン病患者のすくみ足とタッピング能力への改善効果を検討する事とした.〔対象〕一定頻度でのタッピングの持続が困難で,視覚・聴覚刺激を用いた外的手がかりによるすくみ足の制御が困難であった進行期パーキンソン病患者1名とした.〔方法〕内的リズム形成能力の向上を目的とした1回20分の運動療法を2回/週の頻度で8週間実施し,タッピング課題による内的リズム形成能力の評価,および歩行評価から,その治療効果を検証した.〔結果〕介入によって一定頻度でのタッピング持続回数の増加,すくみ足歩行の軽減が認められた.〔結語〕外的手がかりに代り,内的リズム形成を促す運動療法による治療介入は,すくみ足症状を軽減できる可能性がある.

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© 2014 by the Society of Physical Therapy Science
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