理学療法科学
Online ISSN : 2434-2807
Print ISSN : 1341-1667
原著
消費エネルギー量と摂取エネルギー量の出納が介護老人保健施設入所者の転帰に与える影響
池田 崇長澤 弘山下 哲也堀内 裕一郎内田 貴久野村 千尋久合田 浩幸磯和 祐喜子石田 邦子
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2015 年 30 巻 1 号 p. 47-52

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抄録

〔目的〕介護老人保健施設(老健)の入所者の消費エネルギー量と摂取エネルギー量の出納を算出し,自宅復帰か施設入所かの転帰に及ぼす影響について明らかにすること.〔方法〕対象は老健入所者121例.転帰をもとに自宅復帰群58例と施設・入院群63例の2群に分類し比較した.入所から1ヵ月の時点で,消費エネルギー量を24時間行動表とMETsから算出し,食事誘導性熱産生を加えて総消費量を求めた.また,摂取エネルギー量との差からエネルギー出納を算出した.さらに利用者背景,入所時FIMの評価を実施した.〔結果〕エネルギー出納は自宅復帰群で有意に高値であった.年齢,要介護度区分および入所時FIMには差は認められなかった.〔結語〕総消費エネルギー量を算出し,エネルギー出納をプラスバランスに維持する事で自宅復帰に寄与することが示唆された.

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© 2015 by the Society of Physical Therapy Science
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