理学療法科学
Online ISSN : 2434-2807
Print ISSN : 1341-1667
原 著
半腱様筋腱と薄筋腱を用いた膝前十字靱帯再建術後9週の歩行立脚初期における膝関節伸展モーメントと1年後の脛骨前方移動量の関係
池野 祐太郎田中 聡山田 英司福田 航片岡 悠介濱野 由夏竹内 謙太川上 翔平二宮 太志五味 徳之
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2015 年 30 巻 2 号 p. 291-295

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抄録
〔目的〕半腱様筋腱と薄筋腱(STG)を用いた膝前十字靱帯(ACL)再建術後9週における歩行立脚初期の膝伸展モーメントと1年後の脛骨前方移動量(ATT)の関係を検証し,膝伸展モーメントが再建靱帯に及ぼす影響を明らかにすること.〔対象〕STGを用いたACL再建術後患者10例20肢(健側,患側)とした.〔方法〕歩行立脚初期の膝伸展モーメントは術後9週に三次元動作解析装置と床反力計から算出し,体重で正規化した.また,術後1年にATTを求めた.〔結果〕術後9週の膝伸展モーメントは健側より患側で有意に低値を示し,術後9週の患側の膝伸展モーメントと術後1年のATTに関連はなかった.〔結語〕二次的損傷予防から,ACL再建術後9週では歩行立脚初期の膝伸展モーメント低下の改善が必要である.
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© 2015 by the Society of Physical Therapy Science
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