2016 年 31 巻 1 号 p. 151-155
〔目的〕入院高齢者の歩行速度・バランス能力と足趾圧力の関連性が歩行速度と下肢筋力の違いで変化するかを調べた.〔対象〕運動器・中枢系疾患を有さない入院高齢患者110名.〔方法〕10m最大歩行速度(10MWS), Timed up and Go test,Functional reach test ,開眼片脚立位時間,等尺性膝伸展筋力,足趾圧力を計測し,対象者を10MWS(1.0m/sec)と等尺性膝伸展筋力(0.35 kgf/kg)を基準に3群に層別化し,群内で10MWSを従属変数とした重回帰分析を行った.〔結果〕歩行速度が1.0m/sec以上の対象は歩行速度に対して足趾圧力が影響を及ぼした.〔結語〕足趾圧力は歩行速度が1.0m/sec以上の対象では歩行速度に影響を及ぼす可能性が示唆された.