理学療法科学
Online ISSN : 2434-2807
Print ISSN : 1341-1667
原 著
通所リハにおける転倒予防トレーニングの試み
篠塚 敏雄石嶋 宏之齊藤 和律
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2016 年 31 巻 1 号 p. 53-56

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抄録

〔目的〕筋力低下,歩行障害,認知機能低下を有する利用者に対して転倒予防トレーニングを実施し,その効果を明らかにすることとした.〔対象〕通所リハビリテーション利用者55名とした.〔方法〕平行棒内にてスタッフと「しりとり」しながら20cm台を昇降する動作と椅子座位から5秒で立ち上がり,5秒で座る動作との組合わせを10回行った.介入前後の体重,5m最大歩行速度,股屈伸筋力,膝屈伸筋力,足底背屈筋力,認知を比較した.〔結果〕有意な介入効果が,タイプⅠの危険率0%で歩行速度,股屈曲・膝伸展筋力,足底屈筋力,足背屈筋力(同1%未満),膝屈曲筋力(同2%未満),認知(同5%未満)だった.〔結語〕通所リハで行った転倒予防トレーニングは下肢筋力・歩行速度・認知面の向上という効果が見られた.

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© 2016 by the Society of Physical Therapy Science
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