抄録
〔目的〕介護老人保健施設における各転倒発生場所での危険因子を検討した.〔対象〕施設入所中に転倒を経験した115名とした.〔方法〕事故報告書を後ろ向きに調査した.転倒場所である居室,廊下,トイレ,リハビリ室,浴室をそれぞれ目的変数とし,各説明変数をADLでの見守りおよび介助の要否,車椅子の使用・不使用,服薬の有無,理解力の有無,視力低下の有無,疼痛の有無としたロジスティック回帰分析を実施した.〔結果〕全転倒数は220回で,居室135回,廊下25回,トイレ26回,リハビリ室3回,浴室2回であった.居室では車椅子使用者と疼痛,廊下では車椅子不使用者が危険因子として抽出された.〔結語〕居室と廊下で抽出された危険因子を考慮し,介入を行う必要がある.