2016 年 31 巻 5 号 p. 635-639
〔目的〕観察にて評価可能な病棟歩行自立アセスメントシートの導入効果を検討することとした.〔対象と方法〕平成24年4月から平成26年3月までに船橋市立リハビリテーション病院を退院した脳卒中患者のうち入院中に歩行自立となった181例を対象とした.カルテより後方視的に抽出された基本情報,運動機能,高次脳機能,行動・ADLを病棟歩行自立判定後の転倒の有無による群間で比較した.〔結果〕病棟歩行自立判定後に21例(11.6%)の転倒が発生した.全ての調査項目で2群間に有意差は認められなかった.〔結語〕歩行自立判定後の転倒率および傷害の状況から,アセスメントシートの導入は実用性を有するといえる.