2017 年 32 巻 1 号 p. 111-116
〔目的〕開発した低床ピドスコープを適用し,成人期以降の年代間および男女間における立位で床に接地していない足趾(PFT)有無の割合の差を検討することである.〔対象と方法〕30歳から79歳の336名(男性141名,女性195名)とした.高さ90 mmの低床ピドスコープを開発した.開発した機器から取得した足底面画像を2値化した.PFT分類経験の異なる2名の検者にPFT有無を分類させ,検者間信頼性を検討した.両足足趾に1本でもPFTがある者をPFT者とし,年代間および男女間におけるPFT者割合の差を解析した.〔結果〕分類の検者間信頼性は非常に高かった.年代間および男女間においてPFT者割合に差は無かった.〔結語〕成人期以降のどの年代や性別においても,PFT者割合は同程度であった.