理学療法科学
Online ISSN : 2434-2807
Print ISSN : 1341-1667
原著
理学療法学科新入生の抱える大学生活不安に関する2大学間の比較
金子 千香平林 茂菅沼 一男堀本 ゆかり齋藤 孝義
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2017 年 32 巻 1 号 p. 85-88

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抄録

〔目的〕理学療法学科新入生の早期退学の一因と考えられる大学生活不安感の実態について,大学間比較をすることでより客観的に明らかにすること.〔対象と方法〕2015年に2つの異なる四年制大学の理学療法学科に入学した1年生88名と96名を対象とした.入学後約2ヵ月の時点で集合調査法にて大学生活不安尺度を調査し,3つの下位尺度(日常生活不安尺度,評価不安尺度,大学不適応尺度)の得点を群間比較した.〔結果〕退学などの学籍異動に大きく関連するといわれる大学不適応尺度には両校で有意差はなかった.〔結語〕本研究は2校だけの比較という限界はあるが,理学療法学科の新入生が入学早期に抱える大学不適応感は,入学時の学力にかかわらず,新入生が入学直後に一様に持つ感覚であることが明らかとなった.

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© 2017 by the Society of Physical Therapy Science
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