理学療法科学
Online ISSN : 2434-2807
Print ISSN : 1341-1667
原著
認知症治療専門病院におけるリハビリテーション従事者と介護職間でのケア連携の検討
—業務ごとのストレス要因に着目して—
黒川 喬介久保田 智洋大関 健一郎小橋 一雄
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2017 年 32 巻 3 号 p. 391-395

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抄録

〔目的〕医療機関における患者支援には職種間の連携が必須である.そこで,リハビリテーション従事者(リハ)が介護職員に情報を提供する際,介護職員が業務上受けるであろう精神的ストレスに着目し,具体的な要因とリハの介入方法について検討をすることとした.〔対象と方法〕認知症治療病院に従事する介護職員30名に対し質問紙法と唾液摂取による測定を行った.〔結果〕主観的ストレス評定法であるPOMSの結果,(緊張-不安),(怒り-敵意)で業務間に有意差を示した.sAMYは,「おむつ交換」と他の業務との間に有意差を示した.〔結論〕リハは,医学的な心身機能の評価結果を基に患者個人に応じた介護手段と対応方法を情報提供し,介護職員のストレスを増大させないよう配慮しながら連携していく必要がある.

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© 2017 by the Society of Physical Therapy Science
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