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夏迫 歩美, 鶴崎 俊哉
2017 年 32 巻 3 号 p.
351-354
発行日: 2017年
公開日: 2017/06/23
ジャーナル
フリー
〔目的〕後方視的にハイハイ実施状況を調査し,幼児の立位姿勢との関係を明らかにすることとした.〔対象と方法〕保育園に通う3歳から6歳の幼児で,特に整形外科学的・神経学的な疾患を指摘されていない38名を対象に,ハイハイの有無,ハイハイ開始やつかまり立ち開始の月齢などについて質問紙調査を保護者に対して実施した.また幼児の自然な立位姿勢をビデオ撮影し,骨盤傾斜角度と股関節の内外旋を評価した.〔結果〕ハイハイ実施状況によって骨盤傾斜角度に差異はなかったが,ハイハイしなかった児やつかまり立ちが先行していた児には股関節内旋位の立位姿勢を示す児が多かった.〔結語〕ハイハイは股関節肢位に影響している可能性がある.
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—リーチ動作,車椅子駆動動作に着目して—
綿貫 李菜, 生方 瞳
2017 年 32 巻 3 号 p.
355-358
発行日: 2017年
公開日: 2017/06/23
ジャーナル
フリー
〔目的〕脊髄損傷受傷レベルの相違による車椅子テニス競技動作への影響を明らかにすることを目的とした.〔対象と方法〕車椅子テニス競技を行う脊髄損傷者男性13名とした.グループの分類はHigh paraplegiaとLow paraplegiaの2グループに群分けをした.評価項目は競技動作に関係する握力,筋力(肩関節外転筋力,肘関節伸展筋力,体幹屈曲筋力),競技内で行われる車椅子駆動動作の直線駆動動作,8字駆動動作,ピボットターン,リーチ動作の前方リーチ,側方リーチの9項目とした.〔結果〕体幹屈曲筋力とリーチ動作はHigh paraplegiaに比べ,Low paraplegiaで高値を示した.〔結語〕脊髄損傷受傷レベルの相違により体幹屈曲筋力とリーチ動作に影響があったが,車椅子駆動動作への影響はないことが示唆された.
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金子 秀雄, 池高 和典, 浦川 涼人, 野口 夏来
2017 年 32 巻 3 号 p.
359-363
発行日: 2017年
公開日: 2017/06/23
ジャーナル
フリー
〔目的〕簡易器具(呼吸運動測定器)を用いた腹部呼吸運動測定から横隔膜運動を推定できるか否かを検証することとした.〔対象と方法〕健常若年男性15名を対象とした.呼吸運動測定器の腹部移動距離(Dab)(10,20,30 mm)に合わせた呼吸運動を行わせ,そのときの腹部上の反射マーカ移動距離(Dma)と横隔膜移動距離(Ddi)をそれぞれ三次元動作分析装置と超音波画像診断装置で測定した.またDdiを超音波プローブの動きで補正した(Ddi-c).〔結果〕Dabに比例してDma,Ddi,Ddi-cは増加し,DabまたはDmaによるDdiとDdi-cの回帰式は,高い決定係数を示した.〔結語〕健常若年男性においてDab測定は,DdiおよびDdi-cの推定に有用である.
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山﨑 博喜, 毛利 祥大
2017 年 32 巻 3 号 p.
365-369
発行日: 2017年
公開日: 2017/06/23
ジャーナル
フリー
〔目的〕頭部並進運動における頸椎と上位胸椎の関与を明らかにすること.〔対象と方法〕MRIを用いて健常人女性12名に対し,背臥位にて頭部並進運動前後の第3頸椎から第5胸椎の各椎体の回転角度,並進運動距離の動態解析を行った.〔結果〕15 mmの頭部並進運動によって,胸椎まで連動した動きが認められた.さらに,頸椎から第5胸椎まで全ての椎体において腹側運動が生じる被検者と,頸椎もしくは第5胸椎までのいずれかの椎体で腹側運動から背側運動が生じる被検者が存在した.〔結語〕頸椎と胸椎の間には前弯から後弯に移行する変曲点が存在すると考えられ,本結果から被検者によって椎体運動が異なるため,変曲点は個人差が確認できた.以上より, 頭部並進運動においては,頸椎のみならず胸椎まで考慮する必要性が示唆された.
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大川 皓平, 田中 浩平, 鈴木 大夢, 富永 琢也, 高橋 弦
2017 年 32 巻 3 号 p.
371-376
発行日: 2017年
公開日: 2017/06/23
ジャーナル
フリー
〔目的〕骨粗鬆症患者の非椎体骨折性腰背部痛に,運動療法単独,薬物療法単独,運動療法と薬物療法の併用を行うことで得られる効果を比較検討することである.〔対象と方法〕対象は非椎体骨折性腰背部痛を主訴とするYAM値80%未満の骨量減少,骨粗鬆症患者51例(全例女性)とした.治療の内訳と症例数は,運動療法群4例(平均年齢74.5 ± 12.2歳),薬物療法群26例(平均年齢76.8 ± 8.4歳),併用群21例(平均年齢77.2 ± 7.6歳)の3群に分けた.3群の治療開始前と6ヵ月後のVAS値,YAM値,uNTX値の変化を比較検討した.〔結果〕併用群のuNTX値だけが6ヵ月後に統計学的有意な減少を示した.〔結語〕運動療法と薬物療法の併用はuNTX値を減少させ,骨代謝回転を是正させることが考えられた.
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佐野 徳雄, 昇 寛, 中山 彰博, 田中 和哉, 冨田 圭佑, 嶋田 裕司
2017 年 32 巻 3 号 p.
377-380
発行日: 2017年
公開日: 2017/06/23
ジャーナル
フリー
〔目的〕足指踵荷重での立位保持時間が,足指把持筋力に与える影響を明らかにすることとした.〔対象と方法〕対象は健常成人12名の両足部,計24足とした.運動課題は足指・踵荷重起立台の上で10,30,60秒間立位保持をすることとし,それぞれの運動課題前後に足指把持筋力の測定を行った.これらの課題実施の順番はランダムとし,1日以上間隔を空けて実施した.〔結果〕運動課題前後で比較した結果,両足と非利き足の足指把持筋力は,10秒間の課題で有意に増加したが,30,60秒間では有意差は認められなかった.〔結語〕10秒間の足指踵荷重立位は足指把持筋力を即時的に向上させる運動であることが示唆された.
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合田 秀人, 岩井 浩一
2017 年 32 巻 3 号 p.
381-385
発行日: 2017年
公開日: 2017/06/23
ジャーナル
フリー
〔目的〕回復期リハビリテーション病棟入退院患者を対象とした原著論文における評価指標の使用状況を明らかにすることである.〔方法〕2011年1月から2015年12月までの5年間に学術誌「理学療法科学」と「理学療法学」に掲載された,回復期リハビリテーション病棟入退院患者を主な対象とした原著論文に用いられた評価指標およびその頻度を調査した.〔結果〕抽出された評価指標は,一定の信頼性,妥当性を有すること,順序尺度の評価指標が多いこと,研究デザインの違いにより使用頻度が異なる評価指標があること,などがわかった.〔結語〕回復期リハビリテーションにおける効果検証のための指標となり得る標準的な評価指標について検討していきたい.
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北村 郁海, 浦辺 幸夫, 前田 慶明, 藤井 絵里
2017 年 32 巻 3 号 p.
387-390
発行日: 2017年
公開日: 2017/06/23
ジャーナル
フリー
〔目的〕本研究は踵接地時に足関節背屈を意識させたランニングでの下肢筋活動および関節角度の変化を測定し,アキレス腱障がいのリスクを軽減するための一助とすることを目的とした.〔対象と方法〕対象は大学陸上長距離選手7名とし,トレッドミル上で通常のランニングと足関節背屈を意識したランニングを行った.〔結果〕背屈を意識したランニングでは,踵接地時に床と足底のなす角度が増加し,立脚前期での足関節背屈角速度の最大値が減少した.筋活動は,踵接地前の前脛骨筋,立脚前期の大腿直筋で増加を認めた.〔結語〕背屈を意識したランニングでは,接地時の衝撃吸収に足関節底屈筋群以外の筋がより貢献したと予想され,アキレス腱への負担が小さくなると思われた.
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—業務ごとのストレス要因に着目して—
黒川 喬介, 久保田 智洋, 大関 健一郎, 小橋 一雄
2017 年 32 巻 3 号 p.
391-395
発行日: 2017年
公開日: 2017/06/23
ジャーナル
フリー
〔目的〕医療機関における患者支援には職種間の連携が必須である.そこで,リハビリテーション従事者(リハ)が介護職員に情報を提供する際,介護職員が業務上受けるであろう精神的ストレスに着目し,具体的な要因とリハの介入方法について検討をすることとした.〔対象と方法〕認知症治療病院に従事する介護職員30名に対し質問紙法と唾液摂取による測定を行った.〔結果〕主観的ストレス評定法であるPOMSの結果,(緊張-不安),(怒り-敵意)で業務間に有意差を示した.sAMYは,「おむつ交換」と他の業務との間に有意差を示した.〔結論〕リハは,医学的な心身機能の評価結果を基に患者個人に応じた介護手段と対応方法を情報提供し,介護職員のストレスを増大させないよう配慮しながら連携していく必要がある.
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高取 克彦, 松本 大輔, 野田 龍也, 今村 知明
2017 年 32 巻 3 号 p.
397-402
発行日: 2017年
公開日: 2017/06/23
ジャーナル
フリー
〔目的〕本研究の目的は重心動揺検査にてRomberg率(RR)が逆説現象(1.0未満)を呈する地域高齢者の身体機能特性と転倒との関連性を調査することである.〔対象と方法〕日常生活の自立している地域高齢者211名を対象に運動機能評価,転倒予防自己効力感および転倒歴を調査した.参加者をRR 1.0未満群と1.0以上群にサブグループ化し,各評価指標における群間比較を行った.〔結果〕RR 1.0未満群は1.0以上群と比較して,5 m歩行時間,Timed Up and Go testが遅延していた.転倒予防自己効力感はRR 1.0未満群が1.0以上群に比較して有意に高値を示した.〔結語〕RR 1.0未満者では転倒予防自己効力感と身体機能面との関係性に乖離が認められた.
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矢部 広樹, 小野山 絢香, 伊藤 沙綾香, 井本 裕斗, 増田 明保, 河野 健一, 森山 善文, 木村 慶子, 春日 弘毅
2017 年 32 巻 3 号 p.
403-407
発行日: 2017年
公開日: 2017/06/23
ジャーナル
フリー
〔目的〕本研究の目的は,高齢腹膜透析患者の身体機能・認知機能を調査し,ADLとの関係を検討すること.〔対象と方法〕65歳以上の腹膜透析患者23名(年齢73.6 ± 5.3歳)を対象に,握力,膝伸展筋力,6分間歩行距離,10 m歩行速度,SPPB,FIM,MMSEを測定し,各項目の基準値を下回る対象の割合を算出し,FIMと各指標との関連を検討した.〔結果〕握力,膝伸展筋力,6分間歩行距離は,いずれも半数以上の患者が基準値を満たさなかった.FIM総合計は10 m歩行速度(r=0.48),SPPB(r=0.52),MMSE(r=0.49)と有意な正の相関関係を認めた.〔結語〕本調査における高齢腹膜透析患者の低い身体機能は,ADL能力と関連しており,ADLの維持のためには身体機能の維持・向上が必要だと考えられる.
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福嶋 篤, 小川 真太郎, 宮脇 梨奈, 石井 香織, 柴田 愛, 岡 浩一朗
2017 年 32 巻 3 号 p.
409-414
発行日: 2017年
公開日: 2017/06/23
ジャーナル
フリー
〔目的〕行動科学的手法を用いた介護予防筋力トレーニングプログラムが,高齢者の下肢抗重力筋トレーニング頻度の増加および習慣化に有効であるか否かを検討した.〔対象と方法〕地域在住高齢者11名を対象とした.介入前,介入後,介入後6ヵ月の間で一週間あたりのトレーニング頻度を調査し,変化を比較した.〔結果〕介入後6ヵ月時点で9名がトレーニングを継続していた.トレーニング頻度の中央値は介入前に0回/週であったが,介入後では6回/週,介入後6ヵ月時点では3回/週であった.また,介入前と比べて介入後および介入後6ヵ月時点でのトレーニング頻度の有意な増加が認められた.〔結語〕行動科学的手法を用いることが高齢者の下肢抗重力筋トレーニングの習慣化に有効である可能性が示唆される.
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長谷川 亮之, 福井 勉
2017 年 32 巻 3 号 p.
415-421
発行日: 2017年
公開日: 2017/06/23
ジャーナル
フリー
〔目的〕階段降段時の大腿,下腿回旋運動に対する足角の影響について検討することを目的とした.〔対象と方法〕対象は健常成人15名の右脚とした.20 cm台上からの降段運動を足部肢位5条件,正中位(以下,neutral),toe out 5°,10°,toe in 5°,10°で行った.足関節背屈開始から最大背屈角度までの降段運動中の下肢回旋角度を3軸加速度計で計測した.〔結果〕条件間で膝関節回旋運動に有意差を認めなかったが,toe outはtoe in 10°よりも有意に大腿外旋運動が小さくなり,またneutral,toe inよりも小さな膝関節内旋位を呈した.〔結語〕toe outの降段運動は大腿回旋運動を制限し膝関節に過負荷を与える要因となり,足部だけでなく大腿回旋運動も膝関節回旋機能に重要であることが示唆された.
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—Wall Squatを用いた検証—
渡邉 学, 松本 高明, 小野 晋, 小関 博久, 渡會 公治
2017 年 32 巻 3 号 p.
423-427
発行日: 2017年
公開日: 2017/06/23
ジャーナル
フリー
〔目的〕Wall squat(WS)は,直交する壁に殿部・左右の下肢外側・第5中足骨頭を壁に接触しながら実施するスクワットである.そのスクワットから逸脱した動作をWall squat abnormal(WSA)とした.本研究は,壁の角度が狭くなったWS(70°・50°)においても,90°に角度設定したWSと同様のフォームになることを明らかにした.〔対象と方法〕対象は健常若年者100名(男性50名,女性50名,21.7 ± 3.7歳)とした.90°・70°・50°に角度設定したWSのフォームを判定した.〔結果〕90°WSにおいてWSAと判定された者は,70°・50°WSにおいてもWSAと判定される傾向であった.〔結語〕WSAの対象者は,日常生活の中でもメカニカルストレスが生じる膝の屈伸運動の可能性がある.
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高橋 泰子, 石坂 正大, 久保 晃, 貞清 香織, 鈴木 悠
2017 年 32 巻 3 号 p.
429-433
発行日: 2017年
公開日: 2017/06/23
ジャーナル
フリー
〔目的〕健常者における筋量と呼吸機能の関係を明らかにすることを目的とした.〔対象と方法〕対象は健常若年者51名(男性32名,女性19名),年齢19.4 ± 0.8歳とした.対象者の筋量を計測し,身体機能として握力,足趾把持力,努力性肺活量,%努力性肺活量,一秒量,一秒率の計測を行った.計測された筋量から四肢骨格筋(SMI)を算出し,身体機能との相関関係を検討した.〔結果〕対象者のSMIは男性7.49 ± 0.62 kg/m
2,女性6.30 ± 0.49 kg/m
2であり,SMIと握力(r=0.763)および肺活量(r=0.779)に有意な正の相関関係を認めた.〔結語〕健常者においてはSMIと握力および努力性肺活量に正の相関関係を認めた.
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河村 健太, 奥野 裕佳子, 廣瀬 由美, 大曽根 賢一, 冨田 和秀
2017 年 32 巻 3 号 p.
435-438
発行日: 2017年
公開日: 2017/06/23
ジャーナル
フリー
〔目的〕ウェアラブル3軸加速度計を用いて,入院中の環境を想定した離床状況が判別可能か検証することである.〔対象と方法〕健常成人10名に対し,ウェアラブル型3軸加速度計を左胸部に貼付した上で,1)基本姿勢,2)ベッドアップ姿勢,3)移動動作の3条件の課題を実施した.〔結果〕離床に伴いY軸加速度が減少した.合成加速度は車椅子移動よりも歩行時の方が高値であり,歩行速度が速くなるほど上昇した.〔結語〕抗重力姿勢の検出はY軸加速度が-0.7 G以下で,車椅子移動と低速歩行の検出は合成加速度1.3 G程度であることを明らかにした.
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中尾 優人, 麻山 智信, 小山 大貴, 桜井 浩登, 佐々木 拓良, 杉田 裕汰, 廣瀬 健太, 前田 聖也, 石坂 正大, 貞清 香織, ...
2017 年 32 巻 3 号 p.
439-442
発行日: 2017年
公開日: 2017/06/23
ジャーナル
フリー
〔目的〕健常者における円背姿勢が体組成成分の計測値に及ぼす影響を明らかにする.〔対象と方法〕50名の健常男性で,通常計測(通常条件),円背指数19.4 ± 2.0の擬似円背装置を用いた円背姿勢かつ通常身長値での計測(円背条件),円背姿勢の身長値かつ円背姿勢での計測(円背・身長補正条件)の3条件で体組成成分を計測した.〔結果〕通常条件と円背条件では,全ての計測値において有意差はみられなかった.円背・身長補正条件は,他条件と比較し,体脂肪量が有意に高値,除脂肪量,四肢骨格筋量,骨格筋指数が有意に低値を示した.〔結語〕円背による身長低下は体組成成分の計測値を変化させ,高度な変形の場合は身長の推定式が推奨される.
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伊藤 陸, 早田 荘, 藤本 将志, 大沼 俊博, 渡邊 裕文, 鈴木 俊明
2017 年 32 巻 3 号 p.
443-447
発行日: 2017年
公開日: 2017/06/23
ジャーナル
フリー
〔目的〕端座位で股関節内旋位,外旋位を保持した際の股関節周囲筋の筋活動について筋電図を用いて検討した.〔対象と方法〕健常男性10名の両下肢20肢とした.端座位,股関節内旋・外旋10°,20°,30°の肢位で大殿筋上部線維,中殿筋前部線維,大腿筋膜張筋の筋電図を測定し,各股関節内旋角度間と各股関節外旋角度間で比較した.〔結果〕大殿筋上部線維は股関節内旋10°,20°と比較して30°で,中殿筋前部線維,大腿筋膜張筋は股関節内旋10°と比較して30°で有意に増加した.股関節外旋角度間ではいずれも変化を認めなかった.〔結語〕大殿筋上部線維は,股関節屈曲90°では股関節外旋保持には関与せず,股関節内旋保持に関与することがわかった.
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