理学療法科学
Online ISSN : 2434-2807
Print ISSN : 1341-1667
原著
人工膝関節全置換術後患者における大腿四頭筋およびハムストリングスの膝関節角度別等尺性筋力の推移
眞田 祐太朗大澤 傑椎木 孝幸今高 康詞
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2017 年 32 巻 4 号 p. 553-557

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抄録

〔目的〕人工膝関節全置換術(TKA)後1年までの大腿四頭筋およびハムストリングスの膝関節角度別等尺性筋力の推移を調査し,その推移を明らかにすることを目的とした.〔対象と方法〕変形性膝関節症と診断され,TKAを施行した14名とした.調査期間は術前,術後3週,3ヵ月,6ヵ月,12ヵ月とした.筋力測定にはBIODEXを用いて,膝関節30°,60°,90°屈曲位におけるピークトルク体重比とH/Q比を算出した.〔結果〕大腿四頭筋筋力は,術前に比べ術後3週では60°および90°屈曲位で有意に低下し,術後12ヵ月では30°および60°屈曲位で有意に増加した.〔結語〕TKA後の大腿四頭筋筋力は膝関節90°屈曲位において低下し,回復も遅延することが示唆された.

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© 2017 by the Society of Physical Therapy Science
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