理学療法科学
Online ISSN : 2434-2807
Print ISSN : 1341-1667
原著
高齢入院患者における最大歩行速度と独歩自立の関係
加嶋 憲作津田 泰路大菊 覚横畠 和宏西森 大地山﨑 裕司
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2017 年 32 巻 5 号 p. 635-638

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抄録

〔目的〕最大歩行速度と独歩自立の関係を検討すること.〔対象と方法〕対象は,65歳以上の高齢入院患者262例である.院内独歩自立群と非自立群の2群に選別し,最大歩行速度を比較した.次に,歩行速度により6群に区分し,各群の独歩自立割合を算出した.さらに,独歩自立の可否を判別する最大歩行速度の至適カットオフ値を求めた.〔結果〕最大歩行速度は独歩自立群で有意に高値を示した.最大歩行速度の低下にしたがい独歩自立割合は減少した.独歩自立の可否を判別する至適カットオフ値は1.038 m / secであり,高精度で検出可能であった.〔結語〕最大歩行速度と独歩自立の可否には関連があり,最大歩行速度が一定の水準を下回る場合,独歩自立の可能性は低くなる.

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© 2017 by the Society of Physical Therapy Science
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