抄録
〔目的〕理学療法士養成校最終学年度における,総合臨床実習の担当症例の疾患の特徴と基本的理学療法の対象疾患を明らかにすること.〔対象と方法〕平成27年度理学療法学科4年生103名の206部の症例報告書を解析対象とした.診断名と病歴をもとに,診療報酬算定上の疾患名を参考に分類した割合を算出した.〔結果〕担当症例の内訳は,脳梗塞38例(18%),脳出血38例(18%),骨折50例(24%)であった.〔結語〕総合臨床実習で担当する主な疾患は脳梗塞,脳出血,骨折であり,理学療法士養成校の到達目標は,これらの疾患に対し基本的理学療法をある程度の助言・指導のもとで行えるレベルを想定することが望ましいと考えられた.