抄録
〔目的〕健常若年成人におけるDual Taskの戦略に及ぼす認知課題の難易度と異なる課題の優先順位付けの影響を検討する.〔対象と方法〕健常若年成人31名とした.Single TaskはTimed Up & Go Test(TUG)および任意の数字からの連続減算課題を計測した.Dual Taskはそれらの同時遂行とし,2種類の減算課題の難易度として「3ずつ引く」,「7ずつ引く」,および2種類の課題の優先順位付けとして「歩行と減算課題の両方ともに集中して下さい」(no priority:NP)と「主に減算課題に集中して下さい」(cognitive priority:CP)をそれぞれ組み合わせた4条件で計測した.〔結果〕Single Taskに比べてDual Task,さらにNPに比べてCPにてTUGの歩行の時間が有意に増加した.〔結語〕健常若年成人では,DTにおける歩行の時間は課題の優先順位付けにより影響されることが示唆された.