2018 年 33 巻 1 号 p. 109-115
〔目的〕膝前十字靭帯再建術後(ACLR)の若年女性選手の片脚着地動作,動的バランス,下肢筋力の患側と健側の非対称性が,予防介入によって改善するか検証した.〔対象と方法〕ACLR後に予防リハビリテーションを行ってスポーツ復帰した女性12名とした.復帰時に片脚着地動作での膝外反・屈曲角,Modified star excursion balance test(以下,M-SEBT),下肢筋力(膝伸展・屈曲,股外転・外旋)の測定を行った.各項目の患側と健側の差を比較し,Limb symmetry index(LSI)を算出した.〔結果〕膝外反・屈曲角とM-SEBTに患健差はなかった.下肢筋力のLSIはすべて90%以上だった.〔結語〕この予防介入によって,患側と健側の非対称性は改善すると考えられた.